トピックス 2011年5月20日掲載 / 記事番号:9325001965

JOIN国産ダチョウ肉の安全性について

JOIN国産ダチョウ肉の安全性について

平成234月に発生したユッケ(牛肉)での食中毒により、食肉の安全性への関心が高まっている中、日本オーストリッチ事業協同組合で提供する国産ダチョウ肉、及びその安全性についてご説明申し上げます。





 ダチョウ肉は脂肪が少なく火を通しすぎると食味を損ねることがあるため、ダチョウ肉は刺身、タタキ、レアステーキといった生食での(部分的な生食を含む)食べ方が嗜好されております。

 ダチョウ肉の生食に関しては国が定めた基準等の法制化はされておりませんが、組合の指定食肉処理場(山形県・岐阜県のダチョウ専用食肉処理場)においてはダチョウ肉が生食で嗜好されている事を想定の上、安全に召し上がっていただけるよう、平成10年に定められている牛肉・馬肉の生食用食肉の衛生基準に準じた食肉処理場の設計・処理マニュアルを組み食肉処理を行っております。

■     JOIN指定食肉処理場について
# 食肉への細菌による汚染を防止するために以下の対策を行っています。
1 施設内をダーティーゾーンとクリーンゾーンとに分離
   さまざまな細菌は体表面と消化器官内部に存在しています。そこでまずダーティーゾーンで逆さまに吊るした上で羽や外皮膚をきれい除去します。さらに消化管の最終部、糞便の出口である肛門部を紐で結束し、消化器官の内容物が外部に出ないようにしたうえで、内臓を除去します。細菌が存在する対象物を処理するという意味から、ダーティーゾーンと呼ばれています。
   こうして細菌汚染の原因が取り除かれ、処理された枝肉はクリーンゾーンへと移動され、肉を骨から外したり、肉を部位別に切り分け、トリミング処理を行い、包装され、冷凍保存されることになります。テンダリング処理、タンブリング処理は行っておりません。

2 細菌による汚染の防止
   クリーンゾーンでの細菌による汚染の原因は作業員の手や使用する器具等です。そこで作業員は殺菌された白衣とマスク、帽子、そして使い捨ての手袋を装着して、殺菌された器具を用いて作業を行います。さらに細菌が増殖しにくい低温に室温を維持して作業を行います。
   もちろん、ダーティーゾーンとクリーンゾーンでは使用する器具が全く異なり、作業員もダーティーゾーンから直接クリーンゾーンに入る事は禁止され、一旦外部に出て、新しい衣服等に着替え十分に清潔な状態でクリーンゾーンに入室します。処理室は毎日清掃、消毒され、さらに安全を確保しています。          

3 保健所による検査
   公式な機関として保健所による定期的な検査を受けています。
また自主検査による無作為選抜した検体から細菌検査を行い、これまでの実績として一般生菌数は103乗以下であり、糞便系大腸菌群、サルモネラ菌、カンピロバクター、腸管出血性大腸菌O-157について陽性事例はありません(平成234月現在)。(一般生菌数は食品が衛生的に扱われたかを示す指標で、一般的に10万個(105乗)以内であることが食品衛生法により定められています。)

■     日本オーストリッチ事業協同組合の国産ダチョウ肉は、このように専用の指定食肉処理場において衛生的な処理を行い、生食も可能な水準において出荷しております。しかしながらダチョウ肉は生食用として販売するにあたり根拠となる法律はなく、また口に入るまでの経緯によっては食中毒が起こる可能性が皆無であると保証するものではありません。

 開封・解凍の後は衛生管理をされる方のご責任において、低温での温度管理をしてできるだけ早めにお召し上がり頂くこと、また生食用食肉の衛生基準にもとづいての手指器具等の洗浄消毒、また加熱が必要な食品と同じ器具等を用いないこと、必要に応じて表面を削る(トリミング)、表面を焼くといった加熱調理をされることなどを守られ、国産ダチョウ肉を安全に召し上がっていただけますようお願い申し上げます。

                         平成23510
                         日本オーストリッチ事業協同組合


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