品質と安全性 2010年12月24日掲載 / 記事番号:4956075619

防疫について・・・個体識別、輸入、国内体制について

日本オーストリッチ協議会と日本オーストリッチ事業協同組合の進める防疫について

オーストリッチ(ダチョウ)は日本においては家畜としての飼育が全く存在しませんでしたが、その家畜としての有用性が認識され、全国組織である当組合の設立をはじめ、日本国内におけるオーストリッチの産業化が進んでいます。飼育羽数も急増し、その規模拡大に伴い、信頼される産業として果たすべき責任と義務は重たいものがあります。
日本オーストリッチ事業協同組合ではこうした現況を踏まえ、まず家畜としての安全性を確保するため、自主的な防疫体制を整えつつあります。その概要をお伝えします。

1 個体識別

当組合では全国に2個所の指定食肉処理場を有していますが、そこにと殺のために持ち込まれる全てのオーストリッチは牛と同様にネックタッグが装着され、生産牧場名、月齢、給与された飼料の内容等がデータとして添付され、保存されます。食肉処理後の生産物の全ての包装に個別の牧場(生産者)名と日付が書き込まれ、いつでもその原産がトレースできる仕組みを整えています。

2 海外からの輸入

生体を輸入する場合

オーストリッチの雛や育成オーストリッチ、或いは成オーストリッチ等を輸入する場合、家畜伝染病予防法に基づく輸入検疫が義務付けられています。雛の場合には、輸入した日から起算して14日間、育成及び成オーストリッチの場合には7日間の検疫期間(家畜防疫官の防疫検査等)を経て国内に移動することが許可されます。検疫は法規に従って設置された輸入検疫所で行ないます。到着空港にある農林水産省動物検疫所で検疫できますが、空港以外でも法規に沿った施設であれば誰でもが設置することができ、検疫することができます。 
一方輸出する国においても日本との輸入検疫協定に基づいて、出荷する農場が行なわなければならない検査や検査の為に設けられた期間等が義務付けられており、それを証明する書類を出荷農場及び輸出国政府が発行することが条件とされています。

種卵を輸入する

オーストリッチの種卵を輸入する場合、生体を輸入する場合と同様に家畜伝染病予防法に基づく検疫施設における検疫が義務付けられています。孵卵孵化施設のある検疫所において孵化した雛は、当該検疫所内に併設された育雛室で発生日から起算して14日間検疫係留の上、国内に移動することが許可されます。
種卵を輸出する側の国においても生体輸入と同様に出荷する農場と輸出国政府に条件が設けられています。

3 国内体制

(1)飼育農場の義務

平成20年12月20日付けの家畜伝染病予防法施行令の一部改正により、高病原性鳥インフルエンザに対する家畜として指定され、またこれに併せて高病原性鳥インフルエンザの防疫対策の強化について一部改正され、飼養羽数が10羽以上の農場はモニタリング及び報告徴求の対象とされました。
これは、オーストリッチを10羽以上飼養している農場は、飼養する生体が死亡や異常が生じた場合、地元の防疫監視当局(家畜保健衛生所等)へ報告することが義務付けられた、ということです。

(2)農場の衛生、防疫管理

家畜を飼養する管理者は疾病を「持ち込まない、持ち出さない」という姿勢が必要です。日常の衛生管理や防疫対策に関する適正な知識と実行は不可欠です。

当組合では大阪府立大学大学院のご協力の下、ダチョウ糞便検査を無料で実施しております。(詳細は事務局にお問い合わせください)

(3)食肉処理場での検査

当組合の指定処理場に搬入されているオーストリッチはその農場ごとに無作為に選択した個体にニューカッスル病に対する血液検査を行っています。鳥インフルエンザの検査には大量の抗原が必要であり、また経済的にも労力的にも実施することが極めて難しいのが現状でありますが、当組合では無作為に選択したオーストリッチの器官を検体とした鳥インフルエンザを含めたウィルス分離検査を大学にお願いし、まずオーストリッチにおけるデータの収集に努め、今後の検査体制の整備のための準備作業を行っております。
いずれも東京農工大学農学部獣医学科のご好意により行っています。同大学のご指導を仰ぎながら万全な衛生管理体制を整えて参りたいと考えています。

以上

  • ニューカッスル病ワクチンの整備マニュアル
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